Feb 26th, 2018
crowdとcloud、workとwalk、thinkとsink etc…… 英語の発音を「なんとなく」「曖昧」にしてませんか?
crowdとcloud、workとwalk、thinkとsink、useとyouth… etc etc. 違いを意識して発音されていますか?ある程度英語を流暢に話せるようになった人でも、これらの単語の違いを曖昧に発音している人は多いようです。スピーキングのスキルのうち発音やリズムの精度はあくまで一部かもしれませんが、それが理由で「伝わらない英語」を話している学習者を数多く見てきました。実は今ハワイに大学生たちの研修の引率で来ているのですが、「先生、僕の英語が通じないんです!発音が悪いからでしょうか?」と訴えてくる学生もいます。ということで、今日は英語の発音についてお話ししたいと思います。
私は今でこそ発音も含めて英語のスピーキングを教えていますが、そもそも帰国子女でもなく、英語を使って仕事をするようになっても、また海外で暮らしていた時も「なんとなく」ネイティブの発音を真似した英語で話していました。
子どもの頃からピアノや歌をやっていて耳がいいのではと過信していたこと、またニューヨークにいた頃も生活や仕事に支障がでることはなかったので、それほど「発音にこだわる学習」をしてこなかったということもあります。
そんな私が英語の発音を意識的に学習したのは大人になってから。厳密にはコロンビア大学のTESOL(英語教授法)修士課程の中で、Phonetics & Phonology(音声学・音韻論)を学んだ時です。日本語と英語の音、リズムやイントネーションの特徴が大きく異なることを論理的に理解し、それまでいかに自分流の「テキトー」な英語の話し方をしてきていたかを思い知りました!!同時に「もっと早くに中学や高校で音声学上のルールを教えて貰えていたら…」とちょっと歯がゆい気持ちにもなりました。
子どもの頃に英語圏で暮らす(又は英語環境で長時間過ごす)環境になかった以上、英語の発音やリズムの特徴を大人が効率的に習得するには、始めに英語の音のルールを学んだ方が早いと思っています。そしてルールが分かればあとは実践するのみ!発音の理解があいまいな単語はこまめにオンライン辞書で音と発音記号を確認。(お薦めはこちらMarriam-Webster’s Learner’s Dictionary http://learnersdictionary.com/)特に苦手な音については正しい口の形、舌の位置を常に意識し、ネイティブの音を素材に練習を繰り返すことで、正しい発音が定着してきました。
また、棒読みにならないよう、英語らしいリズムを常に意識することでメリハリが出てきました。あとは、ランダムなスピーチの中でもautomatic(自動的に)に発音やリズムがnative-likeなるレベルまでフレーズやセンテンスレベルで繰り返し練習して定着させます。楽器やスポーツの練習と同じですね!
発音は「常に意識して」話さなければ、あっという間に自分流(母語の影響をうけたもの)に戻ってしまうので、大学院を出た後も、英語を教えている今でも、発音やリズムのトレーニングを続けています。私の先生は浅場がロンドン大学の発音プログラムで出会ったDr. Geoff Lindsey。レッスンでは未だにちょっとした癖まで聞き逃してはくれません。指摘されては「あちゃ~~」本当に細かいところまで指摘してくださり、私自身のスピーキング指導にも大変役にたっています。
Geoffは年に1,2回に来日して学習者向け、指導者向けにワークショップをしてくれています。今年もQ-Leap主催で3月16日、17日、18日とプログラムを開催させていただきます。ご興味のある方は是非参加お申込みくださいね!(16日は既に満席です、ごめんなさい)。
3月17日(土)Presentation Clinic: http://q-leap.co.jp/class/lindsey-20170317/
3月18日(日)Presentation Clinic: http://q-leap.co.jp/class/lindsey-20170318/
Dr. Lindseyからのちょっとおちゃめなメッセージもご覧ください♪
セミナーに参加できない方は、是非Geoffのブログもご参考に♪ https://www.youtube.com/watch?v=llKheeKaFJQ
最近はスカイプ英会話などを利用される方も多くいらっしゃると思います。レッスンで先生に「今日は発音のみにフォーカスしたいから、おかしな発音はすべて指摘して!」と言ってみてください。先生の前で短めのスピーチや音読をするのも効果的ですよ!
コロンビア大学大学院にて英語教授法(TESOL)修士号取得。アルクの企業研修英語講師、スピーキングテストの試験官、評価官を経て、2011年よりCalvin Klein ニューヨーク 本社のライセンスビジネス事業部にて勤務。
2014年に帰国、浅場眞紀子とQ-Leapを共同設立。大学やビジネススクール、企業のビジネスパーソン向け英語指導に従事。2020年より中央大学ビジネススクール客員教授。