Jan 19th, 2018

自然災害 in So-Cal (Southern California)


あけましておめでとうございます。
2018年、今年もみなさまにとって、英語に自信をつける機会に恵まれた年となりますように。

私も引き続き、カリフォルニア州での日常生活で気づいたことや面白いフレーズなど、紹介できたらよいなと思っています。

新年早々、あまり明るい話題ではないですが、昨年12月中にニュースにもなったSo-Cal (Southern California) における自然災害、つまり山火事 (wildfires) について、書いてみたいと思います。

山火事と地震が主な自然災害であるSo-Calですが、特に山火事は近年の地球温暖化に伴う干ばつや異常気象により、その頻度と規模、深刻さが増していると言われています。

2003年からサンディエゴに住む私自身、身近に起こった大規模火事は、2003年 Cedar Fire、2007年 Witch Fire、2010年Aliso Fireと、避難(evacuation)も経験しています。

この12月の山火事も、写真のように数多く勃発。最南端のLilac Fireは近かったので、多くの知人が影響を受けました。

その影響とは、

  • traffic disruptions, 交通状態のマヒ(私の住む家の近くの国道15号線(Interstate 15) のすぐそばが火事で、相当な渋滞だったそう)
  • school closures, 学校閉鎖(勤務学校区も火事がピークを超えた頃、停電が理由で閉鎖)
  • hazardous air conditions, (煙による空気汚染は遠くでもわかる)
  • power outages, 停電
  • at least a few billions of dollars in insured damages alone (保険金だけでも少なくとも数十億円の被害といわれる)
  • people and animals were forced to evacuate. (大勢の人、家畜が避難を余儀なくされた)

その直接的原因について、温暖化だけではなく気象学的によく言われるのは、

  • サンタアナ風といわれる強力な南風が乾燥した熱気を送り込み続け、火の巡りを加速させた。
    The fire’s rapid growth was driven by the unusually powerful and long-lasting Santa Ana winds, causing the fire to spread at a significantly fast rate.
  • 冬から春にかけて、2017年は雨がよく降り、 草や低木がよく育ち、それらが枯れて火の巡りを加速させた。
    Large amounts of dry vegetation, due to an unusually dry rainy season in recent years, exacerbated this swarm of wildfires.

上の写真は、国立公園などで良く見かける注意喚起の看板 (warning sign) です。日によって矢印の指す場所が変わりますが、ここのところはずっと「赤」です。

下の写真の通り、ハイキングに行っても低木や草の背が高いのが目につき、見渡しても茶色の丘陵が続きます。3、4月には雨が降り、アイルランドのような緑の丘になることもあるのですが、これがこの辺りの自然のサイクルとはいえ(山火事でさえも)、年々気候が激しくなっている、またはdrasticになっている気がします。


(この大きな綿毛の帽子が付いている植物、Cottonwoods というそうです。)緑があってもお情け程度・・・。実はこの緑、トゲトゲのある、サボテンの一種です。

もう一つの直接的原因、それは宅地造成 (land/housing development)です。サンディエゴは開発速度が全米でも最も早い土地の一つであり、「半年ぶりにある近所を散歩してみたら、あらら!山だったのに宅地になってる!」なんて経験が多いです。下の写真も、近所の裏山に登ったら、「ここもか!」という感じで高級住宅用に土地が分譲されてました。住宅地になれば、灌漑の利用 (irrigation system)は飛躍的に高まり、干ばつの原因になるわけです。

身近な自然災害を取り上げた今回、お堅い話ですが身近だけに深刻です。日本でも多発する異常気象による災害、そしてその被害は深刻度を増しています。実にこの冬休み二週間の一時帰国中、 二次被害としてのトラウマについて書かれた記事を、新聞で見ない日はありませんでした。

私たちに何かできることはないだろうか、と思案する日々です。