Dec 29th, 2022

TOEIC L&R オンラインテスト


Q-Leapは今年9月にTOEIC IPテスト(団体受験)の実施登録団体となりました。これにより、弊社のTOEICレッスンの生徒さんにIPテスト受験の機会を提供できます。本物の試験を受けていただくことで、より実践的なTOEIC対策が可能になりました。レッスン開始前と終了後に受験してスコアを比較したり、目標スコアを設定して新たなキャリア構築の準備をしたりなど、さまざまな活用が考えられます。

IPテストは、L&R(リスニング&リーディング)テスト、S&W(スピーキング&ライティング)テスト、そしてスピーキング単独テストのいずれかの方式で受験できます。指定の受験会場に行く公開テストと違い、自宅からインターネット経由で受験できるので、オンラインレッスンを多く展開する弊社のプログラムにもぴったり。指定された期間内の好きな時間帯に受験できるのも、お仕事で忙しい学習者の方に嬉しい受験スタイルです。

先日、L&Rのオンラインテストを、私(渋谷奈津子)が受験しました。従来型のマークシート方式のテストは100回近く受験しているのでTOEICには慣れていますが、オンライン方式は、試験時間や問題数、出題のタイミングが異なり、少し戸惑う場面もありました。今日は、TOEIC L&Rオンライン方式のテストについて、マークシート方式(以下「紙テスト」)と違うところ、受験した感想も含めてお伝えしたいと思います。

 

問題数と試験所要時間の違い

TOEIC L&Rテストは7つのパートに分かれています。出題されるパートごとの問題タイプは、紙テストとオンラインテストで違いはありません。問題数と試験所要時間は、紙テストよりオンラインテストの方が大幅に少なくなっています。

紙テストの問題数がリスニング・リーディング両セクション合計で200問なのに対し、オンラインテストでは合計90問。所要時間も、紙テストが合計2時間なのに対し、オンラインテストは約1時間で終了します。ミニ模試を受けている感覚に近いですね。

各問題タイプの問題数など詳しいデータは、実施団体である国際ビジネスコミュニケーション協会のページをご覧ください。(https://www.iibc-global.org/toeic/corpo/guide/online_program.html

 

2部式で難易度が調整される

オンラインテストの最大の特徴は、CAT(Computer Adaptive Test)といって、受験者の解答に応じて問題の難易度を変えて出題するシステムが採用されていることでしょう。両セクションとも、前半25問(Unit 1)は受験者全員が同じ問題を解き、その正答率によって、後半20問(Unit 2)の難易度が調整されます。Unit 1は基本的な知識を問う素直な問題が多かったのですが、ここで誤答が多い人は、恐らく後半問題の難易度はそれほど高くないでしょう。逆に前半で正答率が高かった人は、上限を測るために難易度の高い問題が後半に出題されると思われます。

 

iPadで受験可能

オンラインテストはパソコンとiPadのどちらかで受験をすることができます。今回はiPadで受験をしました。案内に従ってダウンロードした受験用のアプリは操作性がよく、字や写真が若干小さいものの解答に支障はありませんでした。イヤホンで音がクリアに聞こえ、快適な環境で問題を解くことができました。(スピーキングのオンラインテストでは、ワイアレスイヤホンを使うと一部音声が消える事象があったのですが、今回はワイヤレスイヤホンを使っても問題は起こりませんでした)

 

私が戸惑ったこと

紙テストを受験しているときと勝手が違うため戸惑ったことが2つあります。

①リスニングで設問の先読みができない

会話問題(Part 3)と説明文問題(Part 4)では、30秒ほどの会話やトークを聞いた後で設問3問に答えます。紙テストの問題では、「設問の先読み」というテクニックを使う受験者が多いと思われます(私もそうです)。この技を使うと、はじめに問題冊子に印刷されている設問を読み、聞き取りポイントを絞った状態で会話やトークを聴けるので、慣れてくるとヒントを待ち受けながら解答でき、リスニングの負荷が下がります。ところが、オンラインテストでは、画面に3つの設問が表示されて数秒後に会話・トークが始まるため、先に質問をインプットしておく時間がほとんどありません。図表情報が絡む問題や、発言の意図を問う問題など、複雑なタスクが要求されるときは冷や冷やしました。

②後半に難易度の高い問題が連続する

私は前半の問題を調子よく解けたため、その成績を元に出題される後半問題は「超」を付けたいほど難問揃いでした。早口のナレーター、上級者向けの語句、ひねった文法問題、読む範囲の多い読解問題。難問だけ連続して解くのは紙テストでは経験したことがないため、緊張感がありました。

 

私のスコアは…

オンラインテストでは、終了直後にスコアが画面に表示されます。

今回のスコアはリスニング495点、リーディング490点、トータル985点でした。

リーディングで失点したのは、Unit 2の読解問題(Part 7)だと推測しています。時間が足りなくなり、TOEICテストで初めて「塗り絵(自力解答できずにマークだけすること)」をしてしまいました。紙テストを受験するときは、読解のPart 7でゆったり時間を使ってから穴埋め問題のPart 5/6を超高速で解くため時間切れになったことはありません。オンラインテストでは時間が稼げる穴埋め問題数が少なく挽回できなかったのが影響したかもしれません。自分の長文読解力の低さを思い知る結果となりました。

 

オンラインテストの対策法は?

オンラインテストでも紙テストでも、対策の方法はあまり変わらないと思いました。TOEIC(紙テスト用でOK)の問題集を解き、十分復習をして問題に登場した語句をしっかり覚えてから解きなおしをするという、基本の勉強法が大事です。

紙テストの受験に慣れている方は、リスニングPart 3/4の「設問の先読み」をせずに解く練習をしておくと安心です。本番テストでは、会話・トークを聴きながら登場人物の状況や話の流れを整理し、内容を覚えておく必要があるからです。

 

今回のブログは、TOEIC L&RのIPテストのうちオンライン受験できるテストについて書きました。

Q-Leapでは、来年もTOEIC L&R/S&Wの対策講座を開講します。受講者の方は、希望すればコース終了後にTOEIC IPをご受験いただけます。詳細は新年が明けてからご案内予定です。

ご期待ください!